コンピュータゲームの黎明期から初期にかけ、後のゲームの発展に大きく寄与したクリエイターは何人もいましたが、その中のひとりとしてピーター・モリニューの名前を上げることに、異を唱える人はそう多くはないでしょう。
『ポピュラス』や『ダンジョンキーパー』などのタイトルでコンピュータゲーム史にその名を刻むピーター・モリニュー氏の最新作、『The Trail: Frontier Challenge』が2017年夏にSteamで配信されました。
■ピーター・モリニューとは?
イギリス出身のゲームクリエイター、ピーター・モリニューは1987年にゲーム開発会社のブルフロッグを設立、そこで制作したゲーム『ポピュラス』で一躍その名が知られるようになりました。
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『ポピュラス』はプレイヤーが神となり、ゲームフィールドにさまざまな干渉と影響を与えることで、自らを崇拝する民衆を繁栄に導くというシミュレーションゲームです。
システム上の特徴は、プレイヤーが民衆そのものを直接的に操作することができない点にありました。プレイヤーは大地を隆起・陥没させたり、天候に干渉して天災を起こすなど、「神の奇跡」を持って民衆を間接的に操作する必要があります。
シリーズ一作目となる『ポピュラス』は400万本を売り上げる大ヒット作となり、後に2本の続編が制作され、シリーズ2作目の『ポピュラス2』は任天堂DS用タイトルとして2008年にリメイクされています。
ピーター・モリニューは『ポピュラス』の他にも、国を失った王として王国を再建するシ『パワーモンガー』や、ダンジョンを作成し運営する『ダンジョンキーパー』といったシミュレーションゲームで評価を受け、ディスカバリーチャンネルが制作したコンピュータゲームを題材とするドキュメンタリー番組『Rise of the Video Game』では『シムシティ』シリーズのウィル・ライトや『シヴィライゼーション』シリーズのシド・マイヤーと並び、シミュレーションゲームを代表するクリエイターとして紹介されています。
■ピーター・モリニューの最新作のテーマは「ピクニック」
2017年7月14日、ピーター・モリニュー率いるゲーム開発スタジオ「22cans」が、その最新作となるゲーム『The Trail: Frontier Challenge』をSteamで配信することを発表しました。
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『The Trail』は、近年流行しているサンドボックスのようなアイテムの収集・クラフトといった要素を持つ、ハイキングゲームです。
プレイヤーは「木こり」「ハンター」「コック」「仕立て屋」「探検家」から職業を選択、それぞれのスキルを育てながら旅を続け、クラフトしたアイテムを売買して財産を稼ぎます。
マルチプレイの要素もあり、他のプレイヤーとコミュニティを形成したり、自宅を持つことも可能です。
『The Trail: Frontier Challenge』は2017年夏にPC/Macを対象に配信。
すでにモバイル版の『The Trail』がiPhoneとAndroid用として配信されています。