近年人気が高まっているサンドボックスゲーム。その先駆けとも言える「Minecraft」が、今小学生たちの間でブームになっています。小学生を惹きつける「Minecraft」の魅力とは。そしてそのブームが教育関係者の注目を集める理由とはなんでしょう?
■自由な創造が楽しめるサンドボックスゲーム「Minecraft」
Minecraftは。2009年にスウェーデンのメーカーMojang ABが開発したタイトルです。
通常のゲームのようなステージ毎のクリア目標やストーリーはありませんが(ストーリーモードは実装予定)、ゲーム内世界でブロック状の素材を組み合わせ、自由に建物を建てたり、農作物の生産や資源を自由に採掘できるゲームです。プレイヤーの敵となるモンスターを、自分で作った武器を使って倒すという、ゲーム的な冒険要素もあります。
最初はPC用タイトルとしてリリースされた「Minecraft」ですが、その後PS3やPSPといったゲーム機用タイトルとしても移植され、人気を拡大しています。
「Minecraft」のヒットを受けて、同じように自由に建築物やモノを作れる自由度の高いゲームが数多くリリースされ、現在ゲームジャンルのトレンドのひとつとなっています。「Minecraft」に代表されるこの種のゲームを「サンドボックスゲーム」と呼びます。
もともとPC用ゲームであり、始めは大人のゲームユーザーが主なプレイ層であった「Minecraft」ですが、ゲーム機に移植されたことから小学生の間で人気を呼んでいます。
■「子どもの自由な創造性を育てる」と、教育関係者から注目を集める
ゲームの発売元が小学生に「Minecraft」に関するアンケートを取ったところ、回答者の84%が「クラスメイトにMinecraftをプレイしている」と回答、さらに「クラスで10人以上がMinecraftをプレイしている」という回答も20%に及びました。
小学生に人気の雑誌『月刊コロコロコミック』や子ども向けポータルサイト『ヤフーきっず』でも特集が組まれる一方、教育者もこのMinecraftブームに注目しています。
2015年にはMinecraftでのモノづくりのスキルを競うコンテストや、親子でモノづくりに挑戦する「親子家づくり教室」といったイベントを行った「マイクラキッズフェス」が武蔵野大学キャンパスで行われた他、早稲田大学でも「Minecraft×Education 2015」が開催され、Minecraftを使ったワークショップやMinecraftの教育的効果を考えるカンファレンスに多くの親子連れが参加したそうです。
教育関係者がMinecraftに注目するのは、その創造性の高さです。
「Minecraft」は自由に素材を集め、好きなモノを作れることから、子どもの創造性を育てることが出来ます。また、ゲームには一人で遊ぶシングルモードだけではなく、複数人数で同時に遊べるマルチモードもありますので、友達同士で一緒に建物を作りながら協調性を育むことも可能です。
大人から子どもへ、人気を広げる「Minecraft」ブームはまだまだ続きそうです。