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PSVRの存在意義を問う問題作? 「星の欠片の物語、ひとかけら版」

2016年にゲーム業界で起こった最もセンセーショナルな出来事と言えば、PSVRを筆頭とするVR(バーチャル・リアリティ)用の専用機器(ヘッドマウントディスプレイ等)が相次いで発売されたことでしょう。

モニターの一歩向こうへ、プレイヤーをゲーム世界に誘う新技術として注目されるVRですが、現時点ではその可能性に疑問が生じることがあるのも事実です。

より現実に一歩近づきながらも、決して超えられない壁がいまだ残されているVRゲーム。
そんなゲームに感じる“ジレンマ”“もどかしさ”をシステムに組み込んだという画期的なVR対応ゲームが発表されました。

■実は初めてではないバーチャル・リアリティのブーム

バーチャル・リアリティという概念そのものは、決して新しいものではありません。

第二次世界大戦の頃にはすでにパイロットが操縦訓練するためのリンクトレーナーと言う、現代で言えばバーチャル・リアリティに近いシミュレータが開発されていましたし、1940年代に入ると、写真を立体視して楽しむビューマスターという、現在のヘッドマウントディスプレイ(HMD)の元祖とも言える玩具が発売されています。

最初のHMDは1968年に開発されました。
すでに頭に同調して動く「トラッキング機能」を搭載しており、構成要素的にはほとんど現在のHMDと違いがありません。

1990年代、SGIという会社がCGに特化したコンピュータを発売、それに同調するようにバーチャル・リアリティの第一次ブームが起こります。
1994年にはセガが筐体に乗り込みHMDを装着してプレイするアトラクションを開発し、人気を博します。

しかし、コンピュータのCG描画技術が向上し、個人用途のパソコンでも簡単にCGが楽しめる時代に入ると、VRブームは収束していきました。

■HMDが抱える“克服できない”問題点

1990年代の第1次VRブームの頃と比べ、昨今のパソコンやゲーム機の性能は飛躍的に向上しており、あつかえるCG映像の精度も、その頃とは比べ物にならないほど高いレベルに達しています。

しかし、それでもなお、現代のHMDには仮想現実を実現するためのデバイスとしては克服しえない問題があります。
それはHMDがフォローできる人間の感覚は、事実上五感のうちの視覚のみだけである、という問題です。

視界のみならずセンサー内蔵のコントローラを使うことで身体の動きもある程度フォローすることが可能になっているとは言え、HMDだけで人間が現実世界を捉えるのに必要な感覚(五感のうち視覚を除く聴覚・味覚・嗅覚・触覚の4つ)をすべてフォローすることができません。
あたかもHMDで“そこにあるように”見えるものでも、触れることも感じることもできなければ、それはただ“あるように見える”だけに過ぎません。

現代の技術では、五感すべての感覚を手軽にフォローできるデバイスはまだまだ実現不可能と言わざるをえません。
HMDはVR実現の入り口ではあっても、決して究極のデバイス、というわけではないのです。

■HMDの弱点を逆手にとった「星の欠片の物語」

2016年11月10日、メディアスケープ株式会社はPSVR専用ソフト「星の欠片の物語」の製作と、そのプロローグ版となる「ひとかけら版」を2017年早春に発売することを発表しました。

公式サイトに「全てはVRの為に設定とシナリオとゲームデザイン」と謳われるこのゲームの開発を担当するのが合資会社自転車創業です。

自転車創業は「あの、素晴らしい  をもう一度」や「ノベルゲームの枠組みを変えるノベルゲーム。」といった“ゲームとは何か?”というメタ的なテーマの作品を生み出してきたことで知られる会社です。

「星の欠片の物語」は、現在のVRゲームが持つ問題点(もどかしさ)をテーマにしています。
物語の舞台となるのは、力を失ってしまった星の欠片。
そこの一人の少女が取り残されていますが、彼女一人ではそこから脱出することはおろか、自分がそこにいることを誰かに伝えることもできません。

しかし、その世界には唯一、異世界とつながる“特異点”が存在します。
その“繋がっている先の異世界”とは、私達の現実世界のこと。
プレイヤーは入手した「平行世界を覗き見る装置」=PSVRを使って少女と力を合わせ、彼女を脱出へと導きます。

異世界の存在であるプレイヤーには、少女の世界にあるものに触れることも、両方の世界が重なり合う一点から移動することもできません。
さらには彼女と言葉を交わすことも不可能です。
プレイヤーにできることはただひとつ、少女とアイコンタクトでコミュニケーションを取ることだけです。

その“もどかしさ”はまさにVRでの体験に感じる“もどかしさ”そのものと言えるでしょう。
ゲームによって“ゲームとはなにか”を問い続ける自転車創業らしいゲームです。

果たして「星の欠片の物語」はVRの持つ、どのような可能性を私たちに見せてくれるのでしょうか?

(公式サイト)
『星の欠片の物語、ひとかけら版』
http://anos.jp/vr/








2016/12/27 16:00  Copyrights(C)wowneta.jp

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