市販されている油はドロドロの液体で売られています。
こういった油は普通には固まりません。
しかし、使い終わった油を固めて捨てることができるようにする油の処理剤が売られています。
この処理剤で油はどうやって固まっているのでしょうか?
この実験では油を熱するため、大人と一緒に実験しましょう。
まず、使い終わった油を80度ほどに熱します。
そこに油の処理剤を入れて火を止め、かき混ぜます。
凧糸やティシュペーパーを2センチ幅に細く切ってよったものを芯にして割りばしにはさみます。
芯をガラス瓶の中にいれて芯がビンの上に出るように割りばしをビンの上に乗せます。
少し冷えた油を注ぎ込みます。1~2時間ほど自然に温度が下がるまで待ちます。
固まったら割りばしを外します。
普通なら固まるはずのない油がなぜ固まるのでしょうか?
油の処理剤にはコロイド粒子による反応が利用されています。
コロイドとは物質が目に見えないほどの細かなつぶ状に均等に散らばっている状態を言います。
油の処理剤が油の中でとけると、この細かな粒上になって油全体に散らばります。
これが冷えてくると、粒上になった者同士がくっつきあって油の液体を閉じ込めてしまいます。
閉じ込めているだけなので再び熱が加わると粒の結びつきが弱くなって油が出てきます。
コロイドの性質を利用しているものは日常生活の中にもたくさんあります。考えてみましょう。
廃油を使ったキャンドルは通常のキャンドルとは少し性質が違うため、ともす際には注意しましょう。
参考サイト
http://site.ngk.co.jp/lab/no07/
1998年1月号/輝け、リサイクルキャンドル|NGKサイエンスサイト|日本ガイシ