友達にペンを貸してしまったがために起きた、ある男の悲劇の物語です。
「ペン貸してくんない?後で返すから」「ああ、いいよ」
こう言ってペンを貸したものの、なかなかペンは返ってきません。
ペンを貸したその日から、友人のツキは急上昇。
会議でベタ褒めされるわ、新しい仕事が入るわ、CDをリリースするわ、女性にモテモテになるわ…
そんな彼とは対照的に、ペンを貸した金髪のあんちゃんは絶不調。
クラブでナンパした女の子にお酒を買っている間、ペンを貸した友人にその女の子を取られる始末。
自分の貸したペンで連絡先を書かれるのを目の当たりしに、嫉妬で思わず顔をゆがめます。
ペンを貸してから25年後。
2人の男は再会します。
ペンを貸した男がネルシャツの庶民階級っぽい出で立ちなのに対し、
ペンを借りた男は明らかにリッチそう。
「25年間、このときを待ったんだッッ…」
目をカッと見開き、真剣な面持ちで友人に迫る男。
どう考えても25年も待つほどのことでもないですが、果たして彼は、ペンを返してもらえるのでしょうか。