『バイオハザード』を始め、近年ゲームを原作とするハリウッド映画が数多く登場していますが、『スターウォーズ フォースの覚醒』の監督、J・J・エイブラムスの手によって、大ヒットしたゲーム『Half-Life』と『Portal』の映画化企画が進行しているようです。
■『Half-Life』『Portal』とは?
『Half-Life』は1998年に発売されたファーストパーソン・シューティング(FPS 一人称視点でプレイするシューティングゲームのこと)です。
Half-Life - Part 1 - YouTube
それまでのFPSが、ただひたすら出現し続ける敵を撃ち倒すだけのゲームであったのに対し、この『Half-Life』は「目的」「謎解き」「ドラマ」という、明確な「ストーリー性」を導入し、話題を呼びました。また、敵キャラクターが優秀なAIによっていかにも本当に存在しているかのように行動することでゲームへの没入性を高めたことで、この作品は数々の賞にも輝く大ヒット作品となりました。
2004年には続編である『Half-Life 2』が発売、高度なグラフィックと物理エンジンで話題をよんで、こちらも大ヒットしました。
Half Life 2 Trailer - YouTube
『Half Life』シリーズの人気の高さの理由のひとつに、「MOD」の存在が上げられます。
「MOD」とはModificationの略称で、公式ゲームのゲームエンジンを使ってサードパーティが元のゲームとは全く別のものとして製作したゲームのことです。
『Half-Life』のゲームエンジンを使って製作され、大ヒットタイトルのひとつとなったのが『Portal』です。
Portal Teaser Trailer - YouTube
FPSは普通、敵を銃撃して倒すというものが多いのですが(『Half-Life』もその意味では典型的なFPSのひとつです)、『Portal』で使用するのは、ある壁から全く別の壁へと行き来できる異次元の穴(ポータル)を作ることができる『ポータル銃』です。
この『Portal』は“次元の穴”のギミックを利用して、パズルとして構成されたステージをクリアするというゲームです。斬新なゲーム性とパズルとしての完成度の高さ、どんでん返しが印象的なストーリーなどが高く評価されました。
■2013年に公表された映画化プロジェクトは今も進行中
J・J・エイブラムス監督が『Half-Life』と『Portal』の映画化プロジェクトの存在を公表したのは2013年2月のこと、以来、続報がありませんでしたが、2016年3月になってエイブラム監督が製作を務める新作映画『10 Cloverfield Lane』(『クローバーフィールド/HAKAISHA』の続編)に関するインタビューの中でこの2作について言及、現在脚本家と共にストーリー構成の作業を進めており、プロジェクトが現在進行中であることを明かしました。
クローバーフィールド/HAKAISHA 予告編 - YouTube
なお、『10 Cloverfield Lane』の監督を務めるダン・トラクテンバーグ監督は、『Portal』のファンメイド映像を製作したことでも知られています。
果たして『Half-Life』と『Portal』、いったいどのような映画になるのでしょうか。
続報が待ち遠しいところですね。