精神病院を舞台とするホラーゲームは数多ありますが、2016年2月にリリースされた『The Town of Light』は、実在する精神病院を舞台とするという点で異彩を放っています。
■ホラー映画でも定番の「精神病院」モノ
精神病の治療技術が確立されてきたのは比較的近年のことで、それ以前の精神病院は患者を治療することよりも隔離しておくための施設、という要素の強いものでした。
その閉塞的な雰囲気を始め、ロボトミー手術や薬物投与と言った、精神病への無理解から来る残虐な治療行為、更には入院患者への虐待など、昔の精神病院にはどうしても暗く不吉なイメージがつきまとっていることは否めません。
ホラー映画にも、精神病院を舞台や題材としている作品は数多く存在します。
アメリカのマサチューセッツ州にかつて実在し、ロボトミー手術の発祥の地とも言われるダンバース精神病院を舞台とし(実際にロケも行われた)「セッション9」や、POVホラーとして話題になった「グレイブ・エンカウンターズ」などが有名ですね。
精神病院を舞台としたゲームでは、ゲーム開発会社Red Barrelsが2013年に製作した一人称視点のサバイバルホラーゲーム『OUTLAST』が代表的な存在ですね。
『OUTLAST2』が、2016年に発売予定となっています。
■イタリアに実在した精神病院を舞台とした『The Town of Light』
『The Town of Light』はイタリアのインディーズデベロッパ「LKA.it」が制作するサイコホラーゲームです。
実在する精神病院を舞台としているとされるこのゲーム、開発者はその実在するという病院の名前を明かしてはいませんが、おそらくフィレンツェにある、1978年に閉鎖されたとある精神病院がモデルであると考えられています。この病院では事故や事件が絶えず繰り返され、「入れば二度と戻れない」と噂されるほど、悪名高い病院だったそうです。
プレイヤーはこの病院の入院患者で、記憶喪失で統合失調症を患う少女レネーとして病院を探索し、隠された謎を探ることになります。
オーソドックスな一人称視点のアドベンチャーゲームですが、プレイヤーの選択次第で主人公の病気が変化するなど、特徴的なシステムもあり、恐怖と陰鬱感を味わえる作品となっているようです。
The Town of Light - Trailer ENG July 15 - YouTube