映画会社のにっかつがゲームブランドを立ち上げたり、アメリカ陸軍やFBIが製作したゲームが公開されるなど、思わぬ業界や業種からのゲーム参入は度々あることですが、アメリカでカトリック修道士が製作したゲームがネットで公開され、話題を呼んでいます。
■「受難の聖節」を題材にしたゲーム。
公開されたゲームのタイトルは『Passiontide The Videogame』。
キリスト教の祝祭である“復活祭”の前、40日間の「四旬節」中の「受難週」を題材にしたゲームです。
「復活祭」はキリスト教において、十字架にかけられたイエス・キリストがその3日後に復活したという故事に由来する、キリスト教にとってもっとも重要な祝祭です。
その日付は年によって、また西方教会と東方教会によっても違いますが、おおむね、例年3月の末頃から5月頭にかけて行われます。
「復活祭」前日までの40日間を「四旬斎」(しじゅんさい)と呼びます。
四旬節の期間やその間に行われる行事は、各宗派によって異なっています。
カトリック教会を含む西方教会においては、「四旬斎」は「四旬節」と呼ばれ、復活祭の46日前、「灰の水曜日」に始まるとされています。
「四旬節」は償いの業の期間であるとされ、食事の節制、祝宴の自粛が行われます。
季節的には春の始まりに当たるこの時期は、昨年の秋の収穫物が枯渇する時期でもあり、食事を質素にする必要があったとも言われます。
復活祭の1週間前は「聖週間」もしくは「受難週」とも呼ばれ、教会暦の中でも最も重要な期間のひとつとされています。
■修道士が6ヶ月かけて製作した『Passiontide The Videogame』
『Passiontide The Videogame』は、アメリカのワシントンDCにあるカトリック教会に所属する27歳の修道士Athanasius Murphy氏が数人のボランティアと協力して約6ヶ月の期間で製作したゲームです。
ゲームのシステムはいわゆるベルトスクロールアクションで、プレイヤーは主人公の修道士を操作、不気味な装束の敵を踏みつけて攻撃しながらロウソクを集め、教会を目指すというものです。
実際のゲームは下記のページでプレイすることが可能です。
Passiontide: The Video Game
http://passiontidedc.appspot.com/