1981年に任天堂が発売したアーケードゲーム『ドンキーコング』。
今もなお、世界的に数多くの熱狂的ファンの多い作品ですが、その世界チャンピオンが“理論上可能と考えられる”パーフェクトスコアを叩きだしたとして、ネットで話題になっています。
■「マリオ」のデビュー作でもある「ドンキーコング」とは?
「ドンキーコング」は1981年、任天堂がアーケード向けに発売したアクションゲームです。
巨大なゴリラ“ドンキーコング”にさらわれた恋人“レディ”を救うため、ドンキーコングが逃げ込んだ建設中のビルを、コングの妨害をよけながら登っていくというこのゲーム。
当初、この主人公キャラには名前がありませんでしたが(欧米版では「Jumpman」と呼ばれています)、続編で「マリオ」の名前が与えられます。この「マリオ」が後に任天堂のあの人気キャラへと成長することはご存知の通りです。
後にファミコン用ソフトとして移植され、大ヒットタイトルとなりました。
■「ドンキーコング」のスコアの“限界”とは?
ドンキーコングの舞台となる建設中のビルは25m、50m。70mそして100mの4ステージから構成されており、4ステージまでクリアすると、また最初の25mから始まるループ制となっています。
一見、無限にプレイを続けることができるように見えますが、実はゲームの得点システムの仕様上、22周目に入ると強制ゲームオーバーになるバグが存在します。
つまり、得点を稼げるのは22周目序盤までという限界値が最初から存在しているのです。
日本版と欧米版で仕様が違いますが、日本版では22周目までで60万点台、欧米版では120万点台が理論上の最大値と考えられていました。
■世界チャンピオンが叩きだした限界値=1218000点!!
2016年5月5日、「ドンキーコング」の世界記録保持者であったWes Copeland氏がYouTubeに「ドンキーコング」のプレイ動画を投稿しました。
Wes Copeland氏は2015年9月、当時の世界記録保持者だったRobbie Lakeman氏の記録を抜く1170500点を出して新たな世界記録保持者になりました。
しかしそのわずか6時間後にはLakeman氏がCopeland氏の記録を超える1172100点で世界一位を奪還、2016年1月にCopeland氏が再度奪還、その後もLakeman氏との小競り合いが続き、2016年4月19日に1195100点でCopeland氏が三度世界チャンピオンの地位に突いていました。
今回、YouTubeに登録された3時間半に及ぶ動画で、Copeland氏は1218000点を達成、これは「ドンキーコング」における理論上の上限値とも言われる得点となっています。
Copeland氏は自身のFacebookページにこの記録を「自分でも最後の記録になるだろう」と表明、事実上の引退を示唆しているとされています。
「ドンキーコング」の最高スコアを巡る戦いは、ここでひとつの決着を見たと言えるでしょう。
しかし、新たな挑戦者が現れる可能性も考えられます。今後の展開に期待したいところですね。