ミシガン州で車を運転中にパトカーに止められたラヴォンテ・デルさんは、瞬時に「違反切符を切られる」と思ったそうです。なぜなら、車の窓には黒いフィルムを貼っており、明らかな交通ルール違反だったからです。
警察官のジョシュアさんから呼び出されたデルさんは、恐る恐る車の外へ出ます。すると、ジョシュアさんは、幼い女の子が同乗しているのにも関わらず、チャイルドシートが装備されていないことにも気付いたのです。
これも明らかに違反だったのですが、ジョシュアさんはいきなり違反切符を切ることはせず、デルさんに「なぜ危険なのにチャイルドシートを着けていないのか。」と質問し、時間を掛けてデルさんの話を聞く態勢になったのです。
デルさんは、仕事が上手くいかず、チャイルドシートを購入するお金がないと涙ながらに説明をしました。すると、ジョシュアさんはデルさんを大型スーパーのウォールマートに連れて行き、デルさんの娘のためにチャイルドシートを購入したのです。
しかも、それは女の子の好きなピンク色が入ったシートでした。
ジョシュアさんは、自分も過去にデルさんのように上手くいかないことがあり、自分を重ね合わせたそうです。違反切符を切るよりも、その問題を解決するためにチャイルドシートを購入したのだそうです。
白人警察官が黒人を執拗な暴力で抑えつける事件が勃発したり、日本でも警察官が罪を犯すケースをニュースで目にします。しかし、ジョシュアさんのように温かい警察官もいるということがメディアで取り上げられ、アメリカ国民も温かい気持ちになったのではないでしょうか。