2016年6月15日、ロサンゼルスのE3会場のスクリーンに全世界のRPGファンの目が釘付けになりました。ずっと延期になっていた『ゼルダの伝説』シリーズ最新作が初公開されたのです。
■『ゼルダの伝説』は今年で30周年です
1986年2月、ファミコンの拡張キット「ディスクシステム」と同時発売されたのが『ゼルダの伝説』です。当時のパソコンゲームには多くのRPGがありましたが、ファミコンではカートリッジの関係からそれに対抗できるゲームが出せず、それを打破するために考案されたのがディスクシステムでした。そしてその大容量とセーブ機能を最大限に活かすゲームとして登場したのがゼルダだったというわけです。
ファミコン初の本格RPGとして日本で人気を獲得したゼルダは1年後に海外でも発売され、合計で800万本を超えるヒットを記録しました。その後30年間で発売されたシリーズは30作近くとなり、世界累計6,500万本を超える一大作品にまで成長、世界も最も愛されるゲームの一つとなったのです。
■ゼルダは他のRPGシリーズと大きく異なる特徴を持っています。
1つ目、メインストーリーの主人公はリンク、ヒロインはゼルダ姫で固定されています。作品が変わっても操作するのはリンクです。思い入れのあるキャラがずっと操作できるというのは、シリーズを通してのファンには安心できますし、違和感なくゲームに没入できるというものです。
2つ目、リンクの容姿は基本的に同じです。
緑の服に茶色のブーツ、そして象徴である剣、ハードの進化に伴って表現方法が変わっても、基本的なデザインは不変です。逆に言えば、これさえ揃えてればリンクと理解してもらえるといっても過言ではありません。
3つ目、ストーリーは王道でわかりやすい展開です。
変な捻りがないため安心してストーリーを追っていけます。
他にも基本的なシステムも不変であるため、やり慣れている人ならばいちいち説明書を見なくても遊べるというのも大きな特徴です。
こういったわかりやすさがゼルダシリーズの人気の秘密となっています
■海外のゼルダファン
シリーズ物のゲームではよく「どの作品が良いか」という議論が起きます。
それは同じシリーズであっても作品ごとにストーリーや登場人物、物によってはシステムそのものまで変わってしまうことが原因で、10作以上続いているシリーズであっても共通するファンとはならず、個々でわかれてしまっているためです。
ところがゼルダは、先に述べたとおり変わらない部分を持っているので、作品ごとの良し悪しはあっても、シリーズとしての人気を持っています。他のゲームファンは作品別に分かれるのに、ゼルダファンはシリーズとしてまとまっている、このため他と比べると人数が多く見えてしまうというわけです
また海外では80~90年代の日本ゲームの評価が高いというのも大きく影響しています。その頃から見た目の変化はあれ、ゼルダの基本的な部分は同じです。
日本では古いと言われているものが根強い人気を持っている、それがゼルダにも当てはまっているということです。
そんなゼルダの新作発表を受けて、海外は再び盛り上がっています。
広大なフィールドを自由に走り回ったり、狩りや採取などしたりと、いままでになかったゼルダとなっていますが、1作目から共通している部分も多数存在します。
やはりゼルダはゼルダ、新しい要素があるとはいえ海外の反応は極めて良好です。2017年に発売予定ですが、海外のゼルダファンはそれまで待ちきれるのでしょうか。いろんな面で発売が楽しみなゲームです。
(公式サイト)ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド
https://www.nintendo.co.jp/zelda/