中国の安徽省蕪湖市でものすごくスケールの大きな「木製の」ジェットコースターが誕生しました。このジェットコースターは中国東部では最大の大きさで、全長1060m、高さ32mと巨大です。どのくらい怖そうかというと、ジェットコースターの乗る部分以外のコースターを支える部分の骨組みが全部木製です。写真を遠目に見ると、木工細工のジェットコースターのミニチュアの写真かと思うほどです。
速度が91kmという点もスリル満点ですが、速度がゆるくても木が軋む音などがしてより一層、怖いのではないかと想像してしまいます。よく見ると高さ32mを支える木の柱も1本の木ではなく、短い木を組み立てて作ってあります。木造建築に住んでいる方ならわかるでしょうが、木造建築の場合、新築でも多少の軋み音がする場合があります。欠陥住宅でなくてもです。
それが32mの高さで速度91kmの乗り物を乗せる柱になると、軋み音も相当ではないかと推察できます。絶叫してしまい、そんな音は耳に入らないかもしれませんが、乗る順番を待っている間に他の人の絶叫と共に軋み音が聞こえていれば、乗る前からゾクゾクする程のスリルを感じられるでしょう。写真でみている限りは、精巧な木工工芸品のような美しささえあります。
日本にも大きさだけなら負けていないジェットコースターがあります。全長2479m(世界一でギネス記録)、最高部高度97mという巨大なジェットコースター「スチールドラゴン2000」が三重県のナガシマスパーランドにあります。でもその名の通り、金属製です。
どちらがスリリングかというのは主観が大きく左右するかと思います。
そこで思い出すのが東京の浅草の片隅にある小さな花やしきという名の遊園地のローラーコースターです。なにせ、浅草のような下町の中にあるのでローラーコースターは敷地いっぱい一杯にめぐらせてあります。たいして大きくも高低差もありません。しかし、とても怖いのです。なぜなら、下町の民家の密集する中にある遊園地の敷地一杯を使ってめぐる立地を生かして本当に民家に突入するかのようなトンネルなどの演出のおかげでとてもスリルを感じます。
同じように、スペック上では日本のスチールドラゴン2000の方がスリリングかと思いますが、「木製」ジェットコースターには、スペックで測れない怖さを楽しめと思います。
Photo by CCTVNews
【参考URL】
http://himasoku.com/archives/51909899.html
http://www.nagashima-onsen.co.jp/spaland/attraction/01.html/
http://www.hanayashiki.info/vehicle/coaster.html#more