2013年4月に運営開始後、爆発的なヒットを続ける育成シミュレーションブラウザゲーム『艦隊これくしょん-艦これ-』。
その人気は日本にとどまらず世界にも広がり、多くの『艦これ』クローンゲームが誕生しています。
■クローンゲームとは？
クローンゲームとは、既存のタイトルのゲームシステムやアイデア、プレイアビリティを参考・流用して新たに制作されたゲームを意味します。
広義では、既存のタイトルのゲームシステムを流用発展させたゲーム（続編）や別の機種で稼働できるようにしたゲーム（移植）も含まれますが、一般的には『リスペクト』『オマージュ』（悪く言えば『パクリ』）と解釈されるゲームを指す言葉です。
クローンゲームの代表的存在として『不思議のダンジョン』シリーズを上げることができます。
【公式】『ポケモン超不思議のダンジョン』PV -「はじめての不思議のダンジョン」-
『不思議のダンジョン』シリーズは「ローグライクゲーム」と呼ばれるジャンルの作品とされています。
パソコンゲームの黎明期、「ローグ」というRPGが存在していましたが、それを家庭ゲーム機向けに翻案したのが『不思議のダンジョン』シリーズでした。
『不思議のダンジョン』シリーズ以外にもローグをベースとしたゲームは数多く制作されており、「ローグライクゲーム」はコンピューターゲームの1ジャンルとして確立していると言えるでしょう。
多くのクローンゲームが原作のリスペクト・オマージュとして評価される一方、著しく元のゲームに酷似していたり、画像や音楽といった素材を無許可で流用してしまい、後悔差し止めを訴えられるタイトルが少なくないのも実情です。
■中国で増え続ける『艦これ』クローンゲーム
『艦隊これくしょん -艦これ-』は、2013年から運営されているブラウザゲームです。
艦隊これくしょん -艦これ- 先行PV第壱弾
ゲームの内容は第二次世界大戦時の日本の軍艦を美少女キャラクター「艦娘（かんむす）」を集め、これを育成して敵と戦うというもの。
ブラウザゲームの枠に留まらない大ヒットを記録し、ゲーム機への移植版が発売されたり、『艦これ』を原作としたテレビアニメが制作されたことも記憶に新しいところですね。
『艦これ』人気は日本国内にとどまらず、海外へ広まっていきます。
中国にも多くの『艦これ』ファンが存在しますが、ネット上の制約や言語の壁などから、中国で日本版『艦これ』をプレイできる人は数限られていました。
そうした状況を受け、中国国内では数多くの『艦これ』のクローンゲームが制作されています。
PC版タイトル『艦娘世界』は、そのあまりの類似性の高さから中国国内のファンからも『剽窃』と批判を受けたタイトルで、ついにはファンによってサーバーダウン事件が引き起こされるに至っています。
一方、Android/iOSでプレイ可能な『戦艦少女』は、『艦これ』をリスペクトしつつも独自要素の取り込みに成功しており、中国国内でも一定評価を受けているようです。
中国での『艦これ』クローンゲーム人気はまだまだ続いており、今後も多くの作品が登場してくると思われます。
■アメリカ産「艦これ」、『Victory Belles』とは？
2016年現在、アメリカで制作が進んでいる「艦これ」のクローンゲームが『Victory Belles』です。
Victory Belles Kickstarter
第二次世界大戦前夜、突然世界中の海に現れた人類の敵「Morgana」。
この非常事態に、開戦直前にあった連合国と枢軸国は人類存続のために同盟を組んでこれに対抗、その戦いの最前線にいるのが、軍艦の魂が姿を変えた美少女たち「Belle」でした。
登場する「Belle」（『艦これ』における「艦娘」に当たるキャラクター）は、1939年当時海軍力を誇っていた七カ国（アメリカ・大英帝国・ソビエト連邦・ナチスドイツ・フランス・イタリア・大日本帝国）の軍艦をベースにしており、その登場数は120以上とのことです。
原典である『艦隊これくしょん』と多くの部分に共通性がある一方、他の『艦これ』クローンと比較してロマンス（恋愛）様子に大きな比重が割り振られており、恋愛シナリオをクリアすることで、個々のキャラとの絆を深めるという要素にも注目されています。
世界に広まる『艦隊これくしょん』ブーム。
これからどのようなクローンゲームが登場してくるのでしょうか？
