君主の立場に立って天下を統一する戦略SLG(シミュレーションゲーム)はたくさんあります。多くの場合、中央集権化が完全に行なわれ、豪族や地方の有力者達との折衝に悩まされるということはほとんどありません。領地を広げれば広げた分だけ富国強兵が実現し、雪だるま式に大勢力になって行きます。
ところがこのゲーム、王国が一瞬にして瓦解し、あの巨大なドイツ王国がいつの間にか小領主の寄り合い所になっていた、なんてことがしょっちゅう起きるのです。
■統一。そして内乱。
プレイヤーは王、公爵、伯爵のどれかの立場でプレイします。伯爵が一番下の立場なので、成り上がりプレイをしたいときなどは伯爵から始めるのですが、数十年とか100年とかかけながら、やっと大勢力の王や公爵になったりします。
ところがその次の代、君主が代替わりした途端、各地の太守が一斉に反乱を起こしたりするのです。
しかしこれは、よく考えれば自然な話です。領地を奪うとは言っても、実際上の統治は既存勢力が行なったりするわけで、そういった旧勢力が残っている以上は、いつでも離反の危険性があるのはリアルです。
この仕組みがあるおかげで、雪だるま式の勢力拡張は難しく、拡張はしたものの数十年にわたる大内乱に突入したりします。
■敵と友人、忠臣と逆臣
とはいえ、皆がみんな離反していたのではゲームになりませんから、内乱の際も敵と味方に別れます。
各キャラクターには謙虚・傲慢・疑い深い・寛容など、様々な性格設定がなされており、性格同士の相性によって仲良くなったり険悪になったりします。敵の敵は味方だったり、味方の敵は敵だったりと、たびたび発生するイベントによっても、キャラクターとの友好度が変化して行きます。
こういった人間関係システムのおかげで、どうしても仲良くなれない逆臣や、最後まで味方でいてくれる忠臣なども表現されています。第一勢力になったらあとは作業になってしまう事も多い、こういったタイプのSLGに物足りなさを感じる方なんかにおすすめです。
■Crusader Kings2 Wiki
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