PCのダウンロード販売を行っているSTEAMでは大手メーカーからインディーズまで様々なゲームを取り扱っていますが、その中にはユーザーの投票で発売するかどうかを決める「Greenlight」という仕組みがあります。
そんなGreenlightから面白いインディーズゲーム『OverCooked』が8月に登場です。
■分担作業の重要性を教えてくれるゲーム
『OverCooked』はシェフとなって厨房に立ち、次々と入ってくる注文を捌いていくゲームです。
こう書くと非常に簡単でどこがゲームになるのかと思ってしまいますが、それに対する発想がユニークで、動画を見るだけでも独特なゲームになっているのがわかります。
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OverCooked 企画発表時トレイラー
可愛いキャラクターが厨房を走り回って調理するのですが、ゲーム性を持たせるために制限時間が設定されています。
また難易度が上がるにつれ手順は増え、アクシデントも発生するようになっていきます。
1人でもできるゲームですが、4人までの協力プレイも可能となっていて、みんなで楽しめるゲームになっているのも評価される点です。
1人だと注文に追われて大変なのですが、協力プレイでは作業を分担することでスムーズに進めることができる・・・とはならないのがこのゲームの面白いところです。
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試作段階での4人プレイ
■インディーズゲームは普通のゲームとは違う?
『OverCooked』はインディーズ開発会社「Ghost Town Games」によって作られています。
インディーズと聞くと、マイナーで安っぽいイメージを持つ方もおられるかもしれませんが、ゲームにおいては大手メーカーと資金的な関係を持たず、自由な発想で作っている開発集団と言ったほうが相応しいものとなります。
3Dグラフィックによるゲームが出回りだした頃は、ゲーム開発には億単位のお金と大規模なシステムが必要と言われていましたが、開発ツールが個人でも手に入れられるようになり、処理システムも高レベルなものが無料配布されるようになったことで、世界中で多くの人が開発に携われるようになり、様々なゲームが作られるようになったのです。
世界で最も有名なゲームに『マインクラフト』がありますが、あれも元はインディーズゲームです。
それが数年で数千万本の大ヒットを収め、一大商業コンテンツにまで成長したわけですから、ゲーム業界としてもインディーズブランドを軽視できなくなったわけです。
いまや大手ゲームメーカーだけでなく、ゲーム機を作っているメーカーも支援するほどになっています。
■Steam Greenlightはインディーズゲームの救世主?
インディーズの最大の問題は資金調達と宣伝力にあります。
昔より低資金で作れるようになったとはいえ完全無料ではありませんし、良い物ができても人に知ってもらわなければ遊んでもらうこともできません。
お金を掛けて作ったものの資金回収できるほど売れず解散するはめになった、そんなブランドはいくつもありました。
そうなるとせっかく良い発想を持っていても埋もれることになってしまいます。
それを救済するために、Steamを運営するValveが『Steam Greenlight』を構築したのです。
開発者が企画を上げ、ユーザーがやりたいと思えば投票します。
一定の票が得られれば開発、販売されるという物です。
得票によって採算ラインが見えるので、開発者は無駄なコストをかける必要がなくなります。
悪ければ開発を中止して、ダメージを最小限に抑えられるからです。
せっかく面白そうなゲームのアイデアがあっても、宣伝できなければ売れませんし、売れなければ会社は潰れてしまいます。
その両方を行うことができる『Steam Greenlight』は開発者にもユーザーにも良い仕組みだと言えるでしょう。
『OverCooked』以外にも様々なゲーム企画が上がっているので、時々チェックしてみるのも良いですよ。
面白いと思うものが発掘できれば、ぜひ投票してあげて下さい。
(Steam Greenlight)
https://steamcommunity.com/greenlight?l=japanese