2016年7月、日本に先駆けて海外で『Pokémon GO』の配信が開始されました。
今作はポケモン、任天堂、そして『Ingress』というリアルワールドゲームを開発したNianticの合同制作ですが、公開初日からランキング1位を取ってしまうという盛況ぶり。
日本でも正式配信を心待ちにしている人も多いのではないでしょうか。
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■ベースとなった『Ingress』とは
Niantic社が開発しGoogleによって提供されている陣取りゲームで、プレイヤーは二つの勢力のどちらかに所属し、世界中に散らばる「ポータル」と呼ばれる地点を占拠してポータル同士を接続し、囲んだエリアを自陣のものとしていきます。
実際にポータルが目に見えるわけではなく、アプリを使った場合にだけ見えるようになっていて、それを見ながらポータルを探しだすこととなります。
それは史跡や教会、図書館などといった歴史、宗教、文化などの重要な施設に存在していますが、Niantic社に申請し許可を与えられた企業の建物なども登録できたため、チェーン店の集客を狙った展開も行われていました。
システムとしては画期的なものだったのですが、その一方で様々な問題も起こしています。不法侵入する、深夜徘徊を繰り返す、公共施設を集団で長時間に渡って占拠する、スマホ画面を見たまま歩きまわる、など犯罪行為となるものや下手をすると命の危険に及ぶ行為を行ってしまったプレイヤーも存在しています。
また大規模なネット対戦Pokémon GOであるため、加熱したプレイヤー同士によるトラブルも後を絶ちません。
ゲームが少し分かりにくい上、こういうマイナス面が目立つため、どちらかというと一般には広まらないゲームですね。
■『Pokémon GO』の状況
Ingressは専門用語が並ぶため、初心者にはとっつきにくい印象が強くなっています。また、対戦ゲームは嫌いという人にはまったく向いていません。
それと比べPokémon GOはポケモンのシステムそのままのため、ややこしい専門用語はありません。初心者でもわかりやすく覚えやすい言葉を使っています。また対戦要素はありますが、コレクション要素が強いため一人でじっくり遊ぶという人にも向いています。
Ingressがヘビーユーザー向け、Pokémon GOはカジュアル向けといえるくらいの差があります。
すでにプレイ中の海外ユーザーは休むことなくTwitterやFacebookで捕獲情報をアップし続けているので、そうとう楽しまれていることがわかります。
トイレの中でゲットした、水ポケモンを捕まえに行ったら全然違う物を発見してしまってニュースになった、など話題に事欠かない状況になっています。
オーストラリアの警察に至っては「ポケモンボールは署内に入らなくて取れるよ」という異例の告知をする有様です。それも厳しい口調ではなく、ユーザーよりになっているのが好印象ですね。
■『Pokémon GO』で絶対に守ってほしいこと
Pokémon GOもIngressと同様、屋外に出て行くゲームです。アプリを見ながらポイントを探しだし、ポケモンを捕まえることになります。特にゲットするために必要な「モンスターボール」がある「ポケストップ」には頻繁に通うこととなるでしょう。
だからといって「歩きスマホ」を続ける、勝手に建物や敷地に入り込む、というのは絶対に辞めて下さい。安全とかマナーもそうですが、Pokémon GOが悪くされないためにも守って下さい。
何かが人気を集めると、それを好まない人も注目するようになります。Pokémon GOはすでに多くの人の注目を集めていますが、とうぜんそれを好ましく思っていない人もいます。
Pokémon GOをやっていて事故を起こした、入ってはいけないところに勝手に入った、歩きスマホが増えた、などと言われだすと、やった本人だけではなく全てのプレイヤーやPokémon GOまでが悪く言われるようになります。最悪の場合は「Pokémon GOは悪いものだからなくせ」という声も出てくるでしょう。
そうなれば、せっかく楽しんでいたものを取り上げられることになります。
ファンであるのならそれだけは絶対に避けてください。
マナーとルールはしっかり守って楽しみましょう。
(公式サイト:Pokémon GO)
http://www.pokemon.co.jp/ex/PokemonGO/