水の表面張力というとどんな様子を思い描くでしょうか?
コップになみなみ水をついでこぼれるかこぼれないかぐらいの状態を保っているものを想像しやすいかもしれません。
ここでは水の表面張力の様子を違った角度から見てみましょう。
用意するものはボールに入れた水、コショウ、食器洗剤です。
最初にボールの水にコショウをまんべんなく振りかけましょう。
コショウは舞い上がると鼻を強く刺激しますので、なるべく水面に近い位置で振りかけるといいでしょう。
この状態では指でかき混ぜてもコショウは水に沈んでいくことはありません。
次に食器洗剤を指につけ、コショウの浮いているボールの真ん中につけます。
すると、コショウはサッと広がったのちに水の中に沈んで行ってしまいます。
なぜなのでしょうか?
水面には表面張力といって水の結びつきによる力が働きます。
こぼれるかこぼれないかの水の膨らんだような状態は、この表面張力の力で生み出されます。
コショウが浮いているのもこの表面張力の力でできた水の膜の上にコショウが乗っている状態だからです。
ここに界面活性剤でできている食器洗剤をいれると、水の結びつきを弱めるためコショウが水の膜に浮いていられなくなります。
そのため沈んでいくのです。
参考サイト
http://www.yac-j.com/labo/list/pdf/5.Experiment/5-16.pdf
JAXA YAC 表面張力の不思議を体験しよう! -表面張力のおもしろ実験-