最初の「Penumbra」シリーズ、そしてFrictional Gamesの出世作とも言える「Amnesia: The Dark Descent」は共通して一人称視点を採用したゲームです。
両者とも、閉鎖された空間(前者はグリーンランドの氷土に閉ざされたシェルター、後者はヨーロッパの古城)を舞台としており、一人称視点で描かれるその舞台は閉塞感に満ちています。
しかし、「Penumbra」「Amnesia: The Dark Descent」では、主人公はそのような攻撃手段を持っていません。できるのは逃げまわり、身を潜ませることだけです。敵に対抗する手段を持たないという設定が、プレイヤーの恐怖感と閉塞感をさらに高めるポイントとなっているわけです。
2010年に発売された「Amnesia: The Dark Descent」は同社の出世作になりました。
古城を舞台とした幻想的な雰囲気に加え、H・P・ラブクラフトの「クトゥルー神話」をモチーフとしたストーリー、同作をテーブルトークロールプレイングゲームをヒントに導入された正気度システム(暗闇に長時間潜んでいると精神的におかしくなっていき、映像が歪んでまともに見えなくなる)で高く評価されました。