2017年3月発売が告知された任天堂の新しいゲーム機『NX』ですが、その概要は2016年5月現在発表されておらず、いまだその正体は謎のベールに包まれています。
しかし、意外なところからこの『NX』の正体の一端を示すと思われる情報が流れ、注目を浴びています。
■台湾の半導体メーカーの告知から判明した(?)任天堂の動き
台湾にある半導体メーカー『マイクロニクス』社は、任天堂3DS用のROMチップを供給している会社ですが、その決算報告会におけるWu Miin社長の報告の中に気になる内容が含まれているとして話題になりました。
それに依ると、Wu Miin社長は任天堂から次世代ゲーム機(NX)が2017年3月に発売されるという発表を受け、来年の第4四半期の収入が伸びるであろうと報告したということです。
同社の収益は例年第3四半期にピークを迎え、第4四半期には減少する傾向にあると言います。
このことから、任天堂が同社に大量のROMを発注するのではないかという推測がなされています。
■『据え置きと携帯のハイブリッド機』という噂の根拠となる?
マイクロニクス社の報告内容が、『NX』の発表当初からあった“据え置きと携帯のハイブリッドゲーム機”ではないかという噂の裏付けになるとする意見が現れています。
ROMの大量発注はROMカートリッジ方式のソフト生産に用いられるのではないか、という見方があるからです。
現在ではゲーム機のメディアは光ディスクが普通になっていますが、いわゆるゲーム機の“第5世代”(ソニーの初代PlayStationやセガサターン等)以前、ソフトは主にROMカートリッジで供給されていました。
当時、ROMカートリッジは光ディスクに比べ読み込みが圧倒的に速いというメリットが存在していました。
また、ディスク方式の場合、ディスクの稼動部が必要になるため、どうしても本体がある程度の大きさになるデメリットも持ちあわせてしまいます。
『NX』がもし、噂される通り携帯機としても使えるゲーム機であるなら、ROMカセット方式を採用するメリットは十分にあると考えられます。
■真相はまだまだ見えそうにない『NX』
もちろん、あくまでこの説は推測の域を出ず、このROM増産の話がROMカートリッジ用ではなく、あくまで『NX』本体に用いられる内蔵ROMのための増産ではないか、と指摘する反論があるのも確かです。
いずれにせよ、いまだその姿を現さない『NX』、まだまだ噂の元になりそうなのは間違いありませんね。
任天堂株式会社 株式会社ディー・エヌ・エー 業務・資本提携 共同記者発表会